FIC 伊勢型紙セミナー&納涼会ご報告

本柳会長就任でFIC丸の出航第1弾となるセミナーが去る9月7日に開催された。
今回のセミナーはリリカラと「伊勢型紙・kioi」の取り組み、 江戸の粋~グローバルデザインへ、というコンセプトの下にリリカラ営業開発部の波多野一郎氏にご説明頂いた。
「ジャポニズム」は19世紀には世界で日本の陶器、浮世絵が愛され、ゴッホをはじめ印象派の画家に影響を与えたデザインである。その一つに着物を染める原版となった型紙であるが、リリカラではその型紙ストック5000枚を活用して建築、インテリアに意匠を提案している。
外国人観光客が多い昨今、伝統工芸が見直されている。それらのデザインはシンプルで自然の草木、花々、水、雲などをモチーフとしており、素材も現代人の気持ちに寄り添うものでしっくりと落ち着く。その意匠をリリカラでは様々な素材、加工を試み、テキスタイルをはじめ、インテリアエレメントに活かせるように開発した。「和」好みの方には必見のセミナーであった。リリカラさん、たくさんのサンプルをご紹介頂きありがとうございました。
「亀甲」「七宝」「麻の葉」「巴文」「菱形」などの文様は着物に馴染みのない方でも、日本人なら風呂敷などで目にしたことがあるだろう。それらの文様には子孫繁栄、豊穣などそれぞれに意味があり、時代や民族の特性を表している。
さらに、ジャポニズムはウィリアム・モリスにも影響を与え、「アーツ&クラフツ運動」にも繋がる。柳、菊などの連続した草花のモチーフをみればうなずける。日本のデザインをもう1度新たに感服するセミナーだった。
「ぜひ、皆さんが関わっている現場で使ってみてください」と松川所長さん。リリカラの装飾革命です。

委員会・懇親会


セミナー終了後は委員会が開催された(詳しくはホームページ会員のページ議事録を)。
今年は残暑が厳しいこの日に、納涼会が「梅の花」で開催された。「和」テイストがここかしこに感じられる店内での「乾杯!」に始まり、「風待草」と銘打った豆腐料理の数々に秋の風味を感じ、水を打った庭に目をやり、とてもいい感じ。五感で一足早く初秋を味わうことができました。
ニューフェイスも入っての新旧会員同士自己紹介、近況報告をして親睦を深めた。

(渡部 きぬ子 広報 報告)